マレーシア転職 リリースレターは必要?知らないと入社が遅れる重要書類

マレーシア転職時に求められる「リリースレター(Release Letter)」とはどんな効力を持つのか?
あったほうがいいのか?なくても大丈夫なのか?
提出を求められる理由、ないと起こるトラブル、持っていたのにトラブルにあった私の実体験から注意点を解説します。
2025年9月から11月の間に体験した内容をもとに書いています。
随時変わる可能性がありますが、参考にしてください。

リリースレターとは一体どんなものなのか?

マレーシア就職/転職を考えている人ならば、一度は聞いたことがあるであろう「リリースレター」。
これは、マレーシア国内の会社を退職する際に会社から発行される公式書面です。

日本では退職証明書が一番イメージに近いかもしれませんが、日本の場合は法律で決められた書式は特に無し。
しかしマレーシアには、MDECの指定した形式(書く項目が決まっている)があり、それに沿って会社が用意します。

「この人はうちの会社との雇用契約を終了してます」ということを、正式に証明するものです。

発行してくれる会社がいいのか?転職時にはあった方がいいのかどうかわからず、ブログや動画を検索して情報収集してみたものの、結局どっちなんだい!ってなった人も多いと思います。
本来は原則退職時に発行される書面ですが、BPO企業の場合早期退職だと出してもらえないことも多いです。

マレーシアで初めて就職する方は、辞める時のことまで考えて会社を選ばなくてはいけないのか?と思われるかもしれません。
しかし、いつかは転職、退職する日は来ますので、このお話は知っている方がいざその時が来た際に役立ちます。
頭の片隅に置いておくだけでもいいので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

※リリースレターサンプル。
通常はレターの有効期限が書いてあることが多いようですが、私の場合は書いてありませんでした。
HRからは1ヶ月だと言われましたが記載なし。
EPの有効期限が明記されているため、MDECはその期限を元に目安を設けている様子です(個人的調べ)。

リリースレターはあった方がいいのか?

まず、私の実体験をもとにお伝えすると、リリースレターはあった方が話がスムーズに進み、選択肢が広がります。
その理由を以下まとめました。

理由1:持っていると企業側で入社日の目処が立つ

マレーシア現地で就業中に転職活動を始めると、転職エージェントや企業HRの方と最初に事務的な面も含めてお話しします。
ポジションに空きがあるから募集をするわけであって、企業側としては穴が開かないようにしたいわけです。
特にBPO企業の場合は、クライアント要請でヘッドカウントが決まっているので尚更です。
これは日本でもほとんど変わりません。

なので企業としては、次の人がいつ入ってくるのか目処が立たないことには採用できないわけです。

一番違うのは、マレーシア以外のパスポート所持者は現地で外国人なので「働くことができるビザ」が必要だということです。観光ビザで就労はできません。
その手続きのために、次のような項目を聞かれます。

  • 現在のビザの有効期限
  • パスポートの有効期限
  • 現在の給与と希望額
  • 希望勤務地、希望職種
  • 退職日は決まっているか、決まっている場合いつか
  • ノーティスピリオド(退職通知期間)
  • リリースレターの有無(転職の場合のみ)

就労ビザは、新規申請と切り替えではフローと発給までの期間が異なります。
リリースレターが無い場合、新規申請となります。
新規の方が早い、なんていう話も聞きますが、友人の話や個人的経験では何とも言えません。

また新規の場合、マレーシア国内で待機することはできませんので、移動と渡航準備の時間も必要になります。
マレーシア国内にいる人であれば渡航準備が不要、本人も現地生活に慣れているため、お互いに動きが見えやすく、計画が立てやすくなります。

Ms.Malay

2025年になってから少し発給が遅い気がしています。
私の友人は1.5ヶ月、元同僚の知人はなんと4ヶ月かかったとか。私の場合は、1ヶ月でしたが、2024年は友人たちも2週間程度で発給されていたので、比べてみると少し長くなっています。2ヶ月が目安かなという感じです。

理由2:急募、即時採用案件で有利

即時採用などの案件だった場合、すぐに動ける人を採用します。
私の場合もまさにこれで、XXまでに入社できる人、転職の場合はリリースレターを持っている人、が条件でした。
ヘッドカウント1(一名のみ募集)、好条件でなかなか募集のないお仕事で、リリースレターがあったおかげで、このチャンスを掴むことができたのです。

また、転職エージェントから話を聞いていたお仕事でとても良いものがありました。
結果その時は、ローカルの方を雇うかどうかで振り出しに戻ってしまったため、ご縁はありませんでしたが、
後にその求人は「マレーシアに住む日本人または退職2ヶ月以内でリリースレターの出る人」が条件となっていました。

リリースレターがあればこのように選択肢が広がる可能性があります。

急募、即時採用の場合は、その理由を担当者に聞くことをお勧めします。
特に急募の場合、誰かが突発的に辞めたかもしれず、そのような場合職場環境が影響しているかどうか、事前に把握することは大事だからです。
どこまで正直に言うかは担当者次第ですが、良くない時はなんとなくわかるものです 笑
職場環境が影響しない「急募」の例としては、辞退があった、ビザの承認が降りなかったなどがあります。

マレーシア転職でリリースレターを求められる理由

何度も言いますが、日本国籍の人がマレーシアで働くには就労ビザが必要です。
まえーシア国内で働いている会社を辞める時にはビザは失効しますので、新しい会社で発給してもらわなければ働けません。

理由1:ビザ切り替え手続きができない

在職中に転職先が決まった場合、就労ビザ(EP)の切り替えをします。
EPは雇用主と紐づいているため、雇用主が変わる場合は切り替えが必須。

EP切り替えにはリリースレターがないと手続きができません。

そのため、リリースレターが有るかどうかはとても大事なのです。
EPの二重発給はできないため、必ず現職でビザのキャンセルをしてから申請をしてもらいます。
旧EPがキャンセルされていない状態で新しいEPを申請すると、「二重雇用」と判断されるリスクがあります。

理由2:雇用主間でのトラブルを避けるため

旧雇用主との契約が正式に終了しているか、新雇用主がハッキリと確認できるのがリリースレターです。
特にBPO企業の場合、契約期間中の退職にはペナルティを求められることが多く、未精算で有る場合レターの発行はされません。
その他、契約期間中で有るにも関わらず、雇用主に通知せず勝手に退職を決めている場合はトラブルになりますので、レターが有るというのは新雇用主にとって安心なのです。

Ms.Malay

雇用主に通知せず勝手に退職なんていい大人がしないでしょ!と思うかもしれませんが、残念ながらそのように辞める人もいるのです。理由は、ペナルティを払いたくないからです。
しかしそれには将来的に、マレーシアへ入国できなくなるなどの大きなリスクがあります。

もし現職退職時に、リリースレターの発行をしてもらえない場合、現在の就労ビザキャンセルと共にマレーシアを出国し、新規でビザ申請をしてもらう必要があります。

リリースレターをもらうタイミングと注意点

発行のタイミング

会社によって少し違いはあると思いますが、私はタックスクリアランスが終わり、最後の給与が支給と同じタイミングでもらうことができました。
転職先によっては、もう少し前に依頼されることもあるかもしれませんが、都度HRに聞いてみると良いでしょう。

日本では転職する際に税金の精算などをする必要はありませんが、マレーシアでは退職時に都度行うことがほとんどです。面談時にタックスクリアランスは終わっているか?進行中か?と聞かれます。
要は、全てキレイに精算して会社を去るというわけです。

注意点

記載されている内容がとても大事です。
記事の冒頭にも書きましたが、MDECが指定している形式があるからです。
その内容がどんなものなのか調べることができませんでしたが、私が受領したレターサンプルも参考にしてください。

リリースレターで最重要のチェック項目

  • 会社名(正式名称)
  • 住所(会社の登録住所)
  • 本人のフルネーム(パスポート通りの綴り)
  • パスポート番号
  • EP(就労ビザ)の有効期限
  • 雇用終了日(last working day)
  • 発行責任者の署名・役職・連絡先
  • MDEC 指定フォーマットに沿った文言

私の場合はマレー語で書かれていたため、Google翻訳で内容を確認しました。
政府系手続きはマレー語で全て手続きがなされます。
MDECも政府機関なので、会社もマレー語で発行しているのでしょう。
自分が受け取った書面の内容がわからない時には、必ず内容を確認するようにしてください。

リリースレターがあっても新規申請となった私の実体験

私はBPO企業で一年未満の早期退職でしたが、ペナルティを支払ったことでリリースレターを発行してもらえました。
同僚曰く、これはとてもラッキーであるとのことでしたが、実際他の人はどうなのかわかりません。
私は会社に不満があったわけではなく、プロジェクトのミスマッチであったため、なんとかして退職しなくても良い道に進みたく担当者との話し合いなどを事前にしていました。
もしかしたらそういった経緯があるので、発行してもらえたのかもしれません。

マレーシアはコネクションを作ってなんぼ!の部分が多いので、日頃から良好な関係を築いておく事は大事です。

私はリリースレターをもらえたものの、パスポートの有効期限問題があったこと、次の転職先が退職までに決まっていなかったため、EPキャンセル後に一度タイへ出国し、数日後にマレーシアへ観光ビザで戻ってきました。
関連記事:マレーシア就職、転職で超重要!見落としがちなパスポートの期限

それから3週間ほど経過した時に、現在の会社で内定をもらいました。
リリースレター有りでしたが、いざ手続きを進めてみると観光ビザで滞在していたため、やっぱり出国してくださいと言われました。
しかもそれを言われた次の日までに 笑

今回はリリースレターがあったため、面接にたどり着くことができたので結果オーライですが、観光ビザで滞在している場合は出国が必須となり、新規申請となるようです。

Ms.Malay

EPキャンセルと共に出国は必須。
しかし日本へ本帰国しない場合、タイなど近隣諸国へ72時間以上出国して観光ビザで戻るのはOKです。
私も下記のようなサイトで行き先を探して、プチ旅行後に自宅へ戻ってきました。

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リリースレターは転職のパスポート

私にとってリリースレターは、言葉は知っていても、結局なんのかよくわからない謎の書類でした。
同じ気持ちを抱いている方は多いのではないでしょうか。
退職とともに帰国する人はもらわないし、BPO企業だと出してもらえないこともあるし、もらったことのある人がいそうでいない。
話を聞いたところで、実際自分が手にして、それを使って転職したことがないと理解できない書類だなと感じました。

ひとことでわかりやすく言うと、見出しの通りこんな感じです。

リリースレターは転職のパスポート

どうでしょう?
これで企業がなぜ重視するのかイメージできると思います。
パスポート無しに他国へ入国はできないですからね。

今回の転職に伴い、私は様々なトラブルがありましたが、結果的に新しい経験から新たな考えや目標が生まれたのでよかったな、と感じています。

マレーシア転職、就職を考えているあなたの参考になれば嬉しいです。

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